京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

こんなこと

土井

その人らしさを大切に

2012年8月28日(火)

夏休みとか、冬休みとかには、

お盆やお正月があるので、

親戚縁者が集まることがよくある機会ではないでしょうか?

そして、そんな機会に、

家族でいろいろとお話されていますか?

 

私も若い世代ですし、対人関係は苦手な方なので、

村付き合いや一族のしがらみが特に苦手ですが、

親子兄弟など、近しい人がたまに集まるときには、

なるべくお互いの自分らしさを共有できれば・・・と思っています。

 

というのも、

リハビリという職業に就いてから、

目標を一緒に決めたり選んだりするたびに、

そして、退院されたあとの生活を伝え知るたびに、

その人らしい選択が大事だなぁと、身にしみて感じるからです。

何より食が大事な人もいますし、

見た目や体裁が大事な人もいます。

動き回ることが生活スタイルの人もいるけれども、

インドアで殆ど活動しない生活スタイルの人もいます。

たとえば、

自分一人で出来るような方法で排泄をしようとする人もいますし、

引きずってもらってでも家のトイレで排泄しようとする人もいます。

そんな価値観の違いは人それぞれいろいろとあるのです。

それは、

どんなに機能回復をしたとしても、

その人らしい生活、その人が納得できる生活につながっていない人もいますし、

たとえ、障がいが残ってしまったとしても、

その人らしい生活を送っておられる方も多くおられます。

 

しかしながら、

われわれ病院スタッフが、その人らしさを感じようとしても、

入院中には、入院されている患者さんとして見せる顔があります。

それは、普段の自分ではない顔かも知れません。

このため、われわれ病院のスタッフでは、

その人らしさを感じられないケースも少なくないのです。

また、病気で入院という大変な時期に、冷静に自分らしくできるとも限りません。

そういったとき、周囲からの情報や支援がとても重要になります。

 

何事も、やればやるだけ上達しますが、

素質や環境も、努力できる量も、楽しめるかどうかも、センスも・・・、十人十色。

誰もが有名大学やオリンピック・甲子園を目指している訳でもなく、

やれる時間やタイミングも無限ではなく、

どこかで「自分らしい〇〇」を見つけて、自分に合わせて調節しています。

そして、

いつか、何かをなさなければならないときがやってきます。

何を優先して、何を諦め、どこまで努力で解決するのか、

そんな調節は、その人らしい生活が送れるかどうかを大きく変えてしまいます。

 

普段から、

価値観や人生観などの「その人らしさ」、

たとえば、好みとか、頑張るきっかけとか、絶対外せないこだわりなどを、

夫婦親子はもちろん、

近しい人と語りあっておくことも大事なことではないでしょうか?

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