京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

あんなこと

土井

分かれ道

2012年3月10日(土)

突然ですが、質問です。

今日通った道や通路で、どれだけの分かれ道があるか覚えていますか?

—-なかなか覚えていないかも・・・。

では、

その分かれ道のどこかで、違う道のほうが良かったかなぁと感じていますか?

—-それこそ何か無ければなかなか・・・。

例えば、「工事があって狭い道を通らされた」「渋滞にはまった」なんてことがあって、

工事や渋滞を知っている人であれば、あんときあそこで曲がっておくべきだったなぁ・・・

と思うこともあるかもしれません。

でも、

遅い車に出くわしたり、ヒヤリとしたり、違反で捕まったり・・・ではどうでしょう。

自分に非があることはあるにせよ、人のせいや仕方が無いとすることも多く、

なかなか、この道を通ろうと思った判断が悪かったと思うことは少ないと思います。

 

でも、

どんな道を通っても、それなりの時間にそれなりにたどり着ければ良く、

その道のりには抜け道や遠周り・・・様々なバリエーションもある、

また、黄色信号を行くか止まるかですら、出くわす状況は変わります。

 

道だけではなく、どんなことにも、

気にも留めないようなターニングポイント(分かれ道)は無数にあり、

知らず知らずのうちに判断・選択し、今に繋がっている。

些細なことでも、今よりも良い結果を生む分かれ道があったかもしれないし、

小さな分かれ道の判断が良かったから、悪くならなかったかもしれない。

ひょっとすると、何かを取って何かを捨てるような分岐もあったかもしれない。

そもそも、

十人十色、千差万別、人それぞれ、タイミングの良し悪し・・・

いろんな結果につながる。

そして、社会人にとって、結果はとても大事。

でも、

どんな良い結果でも完璧ではなく、どんな悪い結果にも見るべき所が必ずあるし、

それを左右したターニングポイント(分かれ道)は無数に存在する。

つまり、社会人にとって、プロセスもとても大事。

 

昨今、「頑張った」「まじめに取り組んだ」ことが、結果如何にかかわらず、

良いプロセスとして、大きく自己主張されているところをよく見かけます。

でも、それって本当に良いことなのでしょうか?

買った商品が粗悪品でも、作ったり売った人が一生懸命だからと納得できますか?

母の簡単で美味しい手料理を、手抜きだからと悪く思うでしょうか?

そもそも、

「頑張らない」「ほどほどにやる」のほうが良い結果を生むことも多くあるし、

「美徳」や「良し」とされることですら、「逆効果」や「ありがた迷惑」になることがある。

どんなことにも因果関係が無数にあり、認めるところも反省するところもある。

頑張ったり、一生懸命なことだけを主張していては、

ターニングポイントを見過ごし、経験を積む機会を失ってしまうのではないでしょうか?

 

自分の周りにあるいろんな分かれ道、見つめて大事にしていきたいなぁと思います。

 

最後に、たくさん「頑張った」なら、素直に自分を褒めてあげましょう。

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