京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

こんなこと

土井

ニューロ・リハビリテーション

2012年11月03日(土)

四半世紀前では、専門的なリハビリを受けるとなると、

公の病院で、しかも専門特化した病院しかありませんでした。

また、外来など、身近なリハビリといえば、牽引や電気治療、マッサージや筋トレ中心で、

整骨院等との違いもそれほどない状況もそこらじゅうにありました。

 

近年、リハビリテーションの重要性が謳われるようになり、

当院が取り組んでいる回復期リハビリテーションなど、

リハビリテーションは、民間病院が中心となって取り組む事も多くなり、

一般にも広く認知されるようになりました。

しかしながら、

国家財政も含めた、集中と選択という流れの中、

リハビリテーションにも集中と選択がなされ、中等~重度の方を中心に

集中的なリハビリテーションが提供されやすくなった反面、

軽度の方を中心にリハビリテーションの機会が得られにくい環境にもなり、

一定の実施期限も生まれました。

また他方、

近年になって、さまざまな新しいリハビリテーションの知見がどんどん生まれており、

その治療法の一定の条件を満たすケースにおいては、

期限が切れていても回復するような結果も報告されております。

当院でも、ボトックスや磁気刺激、川平法など、徐々に始めておりますし、

10月からは、

東京慈恵会医科大学の安保教授グループが取り組まれているNEURO15を本格的に始めました。

 

京都大原記念病院グループでは、様々なリハビリテーションに取り組んでおりますので、

まず、お気軽にご相談していただければと思います。

どんなこと

土井

ちょっとで大丈夫?

2012年4月15日(日)

以前のエントリ[川平法]で、

患者さんが自ら活動的だったというお話をさせていただきました。

近年話題の促通反復療法(川平法)ですが、

一つ一つの動きを100回やっていることも特徴のひとつだと思います。

自主訓練でも同じようなことだそうで、

立つ練習をするぐらいの人には、毎日100回200回と立ち座りの自主トレをされています。

もちろん、立つ練習をされるぐらいですから、一日100回200回立つなんて相当キツイ。

でも、慣れてくる頃にはしっかりと立てるようになる。

リハビリ以外の時間の使い方ひとつでも、大きく影響することを再認識しました。

さて、

前回のエントリで「リハビリはきばらないことが大事」とお話させていただきましたが、

どんどん動かして、運動量を多くすることも回復への近道です。

(※注 医師から動かないように指示されているなど、状態の悪い場合を除きます)

一見、相反することのようですが、

1回1回を大事にしながら、今の自分の課題に合わせて運動量を確保することはできます。

テレビCMの度に20回やったり、朝昼夜ご飯前後に50回ずつやったり・・・、

持久力が付いてくれば、朝夕で100回、その頃には出来るようになる。

そもそも、どんな事でもそうですが、

普段生活している中で運動していないとはいっても、まいにち結構動いているもの。

料理するのに40分、洗濯干すのに20分、スーパーでカートを押して30分、

結構立っている時間も長いし、あちらこちら行ったりきたりで立ち座りも何十回・・・。

ご飯食べるのに20分、歯磨きで5分、化粧に10分、その間ずーっと手は動いている。

 

大事なのは、

○○できるようになったら○○するのではなく、○○に取り組んだから○○ができるようになるということ。

(○○には勉強や野球・・・なんでも共通ではないでしょうか?)

 

症状や後遺症などいろいろあって、病気や怪我のあとには運動量が少なくなりがちです。

きばらず、気負わず、どんどん動いていきましょう。

そんなこと

土井

川平法

2012年2月21日(火)

先週1週間を使って、表題の件の技術研修を目的に、

鹿児島県の鹿児島大学病院 霧島リハビリテーションセンターに行って来ました。

川平法は、昨年秋頃のNHKでの放送以降、

一般の方にも広く知られるようになった片麻痺を中心とした治療方法です。

研修では、川平教授自ら、技術や理論を指導していただき、

実践的な技術の習得など、貴重な研修となりました。

また、

霧島リハビリテーションセンターでは、川平法の実践もさることながら、

入院されている患者様自ら、自主訓練や活動を積極的に行なっておられることも印象的で、

「しんどい」「つらい」けれども最大限動かす努力をされていることが良い結果に繋がっていました。

当院においても、

医療制度のこともあり、リハビリテーションが充実してできる期間は限られていますので、

限られた期間にできる限り活動していただけるよう、

より一層の努力を、患者様と2人3脚ですすめていきたいと考えております。


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