京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

そんなこと

遠藤

文字と言葉が無かったら…

2012年8月31日(金)

まだ小さな子供たちと居ると、たくさん新しい発見をさせてくれます。
言葉をまだしゃべれない、文字を読めない子供たちの行動は、
空気をその子なりに読んで、行動していることが良く分かります。
ただ、子供たちは場面の雰囲気ではなく、相手のしぐさからさぐっている気がします。

 

でも、大人になると、文字や言葉を覚えて、
文字を通じてメールし、会話で意思疎通します。
相手の行動を探らなくても最低限の意思疎通は取れてしまいます。

 

でも、障害を持つと、文字が分からなくなったり、言葉がしゃべれなくなったりします。

 

その時、普段から探っている人、ジェスチャーを使っている人は、まだ通信手段が残っていますが、
そんなことをしていない人は、結構大変です。
これは、障害をもった方だけでなく、そういう方とコミュニケーションを取ろうとする方も同じです。

 

文字や言葉は大事ですが、人間が通じ合えるのはそれだけではありません。
こういう文字や言葉ではないコミュニケーションを非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)と言います。
これは意識的に生活しているとある程度身につきます。

 

日本人はアメリカ人などに比べるとゼスチャーが少なく、
非言語的な表現をするのが苦手だったりします。

 

でも、非言語的な表現はコミュニケーションを円滑にします。

 

作業療法士や理学療法士、言語聴覚士を目指す皆さんは是非とも、
非言語コミュニケーションを磨いておいてください。
表現されていることを見抜く力も、表現する力もですよ。
後で絶対に役立ちます。

 

何につけても、
表現するのが下手でも、表現を見抜くのが下手でも、
結局、仕事下手になっちゃうよ。

あんなこと

土井

夏の思い出

2012年8月18日(土)

夏も後半になり、

こんがりと日焼けをした人も多くなったように思います。

といっても、

昔は黒々とした人ばかりだったと記憶しているのですが、

最近は、子供ですら真っ黒の子ばかりではないので、ちょっと寂しくもあります。

毎日遊び倒していた時代とは、だいぶん違うのでしょうね。

私は、生まれながらに日焼けしにくい体質で、

赤くなって、皮が剥けて、落ち着いた頃にしみやほくろが増えるだけでした。

暑さに強い方ではなかったので(今もですが)、

朝夕とプール以外は活動する気も起こらないもやしっ子の私は日焼け無し。

 

そんな私ですが、

18〜20歳の頃(学生でした)、真っ黒だった時期があり、

真っ黒な人を見るとその頃を思い出します。

18歳では、親戚の左官屋の誘いで、左官と大工手伝いのアルバイトをしていました。

19歳では、いとこの誘いで、土木関係(いわゆる土方)のアルバイトをしていました。

20歳では、知り合いのおっちゃんに薦められて、鳶職のアルバイトをしていました。

学校が夏休みに入ると、日曜日以外は全てそんなアルバイトばかり・・・、

夏が終わる頃には、暗がりでは誰か判らないくらい真っ黒になったのでした。

(夏休みが終わると、すぐ元に戻ってしまって、ホクロとシミだらけ・・・)

そもそも、

もやしっ子でしたので、建築関係なんて縁遠い生活をしていましたが、

もやしっ子なりに筋肉や皮膚が強くなったし、

いくら日焼けしない体質でも、真っ黒になるもんだ・・・なんて思っていました。

 

さて、この頃は、何の役に立つかなど考えず、

家や下水や工場やビルがどうやって出来るのか?を見るのが楽しくて、

そして、学生アルバイトにしては高額な、ほぼ一人前の日給を貰えるので、

がっつりとアルバイトをしていただけでした。

 

しかし、

リハビリ職種となった今、

図面が読めたり、工法がわかったり、法律的な制限に気づけたり、

職業の本筋と関係のないこの知識は、住宅改修や福祉用具選定で役に立っています。

各建築関係の職業の方といろいろ話したことが、特に役に立つのです。

 

リハビリという職種は、

「体が動くように・・・」「在宅復帰」「職業復帰」「社会復帰」を考える仕事です。

普段の自分の生活の中で全てのことは体験できないですし、

世の中には、教科書的な知識だけで解決するような仕事や活動は存在せず、

自分にとって、縁遠いような領域や業界の知識もかなり役立ちます。

 

リハビリ職種を目指す学生さんは、

学生時代という時間に余裕がある時期に、

様々なアルバイトや活動を通じて、幅広い体験をしておくことも勉強だと思いますよ。

そんなこと

遠藤

学生の皆さんへ

2012年7月21日(土)

最近は便利な世の中です。

 

お店には何でも売っています。
通販を使えば家に居ながら何でも買えます。家に届きます。
呼べば、何でもしてくれる便利屋さんがきてくれます。
お金があれば全部してくれるし、手に入ります。
そのお金は、仕事しないと手元に入ってきません。いつか底をつきます。

 

でも、
社会に出て、仕事をするうえでは、自分がしないと仕事したことになりません。

 

誰かが何かを作っています。
誰かが何かをしてくれています。
そんな誰かは、そのうち自分になります。

  (さらに…)

そんなこと

遠藤

養成校入学を検討中の皆さんへ

2012年7月15日(日)

就職難だから就職率が良いらしい、給料もよさそうって理由で、
何をするかも、本当かどうかも良く分からずに、
作業療法や、理学療法の学校に入る方がいらっしゃいます。

 

別にきっかけは何でも良いのですが、

 

学校も入学したら必ず卒業できるわけではありません。
※私が学校に入学したとき同じ学年に40人近く生徒が居ました。
 しかし、その中で一緒に卒業したのは半分いませんでした。

 

国家試験も受けたら必ず受かるわけではありません。
※最近の国家試験合格率は、80%程度です。厚生労働省のホームページで毎年公開されています。

 

※ちなみに、養成校の卒業が国家試験の受験資格です。
 短くとも養成校に3年間は通う必要があります。
※就職口がたくさんある時代は続きません。
 たくさんあっても自分が選んだ先に就職できるかどうかは難しい。

 

そして、
この仕事は、別にかっこよく儲けられる仕事ではありません。

 

たとえば、触る患者さんはもちろん治療中だったり障害があるのですから、
感染症もあれば、体液も体についていたりすることがあります。
そして、お風呂やトイレの介助もしますし、おむつ交換だってします。

 

病院や介護施設に勤めれば、
制度で一日にリハビリできる上限人数、
一回当たりの時間や金額もすべて細かく定めれています。
要するにどんなに頑張っても得られる報酬の上限が決められています。

 

物を作ったり売ったりする商売と違って、
金額を自分で設定して、高値で売ったり、薄利多売もできません。
だから、夢見る年収にはなりません。

 

そして、
赤ちゃんから筋肉隆々の若者、高齢者まで相手にするお仕事です。
女性的な視点、男性的な視点どちらも必要です。
力仕事も繊細な仕事も必要です。
だからこの職種は女性が有利、男性が有利って言ってもたかが知れています。

 

専門職ですから、より厳しく見られ、しかられることもあります。
しかし、この仕事は真剣に取り組むほどにやりがいが増します。
汚れたくない、楽したい、儲けたいって言うならばお勧めできません。

 

でも、
人と関わっていく仕事をしたい。
何かを一緒に成し遂げたい。
人の気づかぬことをアドバイスしたい。
何でもやってみたいって人なら、きっかけは大したことではありません。

 

ぜひ、
どんな仕事か調べて、興味がわいたらできれば見学とかして、
納得したら学校に入って、卒業して、国家試験受けて、合格したら

 

一緒に仕事しましょう。
※病院や施設ごとに就職試験もあります。

当院にも就職試験があります。


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