紅炉上一点の雪
2016年2月02日(火)
辞書を開くと、「火の上に一点の雪を置くとすぐにとけるように、私欲・迷いなどがとけること。」と書かれています。
禅語の一つで、「死」に対する答えともされています。
死や正念相続の様子、雑念を物理的現象でうまく例えた言葉だと思います。
心に残る好きな言葉の一つです。
川中島の合戦で有名な武田信玄と上杉謙信の一騎打ちにこんなエピソードがあります。
謙信が武田の本陣に切り込み、信玄に「如何なるか是れ剣刃上の事」(一刀両断されたら、お前はどうするのだ)と刃を振り出し、信玄は鉄扇で払い「紅炉上一点雪」(振り下ろす刃の下でも、生もなく死もない。すなわち、生への一かけらの執着もなく、死への微塵の恐怖もない、死ぬもよし、生きるもよし)と返した という逸話です。
また、龍造寺隆信が沖田畷の戦いで討たれる際、死を受け入れた気持ちを表した辞世の句とも言われています。
素敵。
先週、「多忙」と書き込みました^^;
今週も焦りと余裕のなさが前面に出ているのが自分でも分かります(-_-;)
「紅炉上一点の雪」のようにすべてを迷いなく受け止め、いまそこにある状況をサラリと越えることができればかっこいいのになぁと思わずにはいられません。
が、まだまだ悟りを開くには未熟なようです(笑)
今週もおおいにあがこうと思います。