学歴
2016年4月14日(木)
つい先日までテレビにコメンテーターで出演していた人の学歴詐称が話題になっていました。世間ではやはり学歴がヒトを測る物差しの一つには違いないようです(ひとつであってすべてではありませんが、人によってはすべての人もいるようです)。
医療では学歴よりも資格の有無が大きいです。資格があるならあとは実力次第でしょうか(そうでない場合もあるとは聞きますが)。
セラピストの場合、よく学校の先生に聞かれるのが、専門学校卒と大学卒では給与に違いがあるか聞かれます。
京都市内の病院でも差をつけているところは2、3あるようですが、その差はどこも5千円ほどでした(とは言っても賞与も含めて1年に換算すると馬鹿になりませんが)。当グループの場合、専門学校卒だろうが、大学卒だろうが差は付けていません。理由は「差がないから」。
専門学校と比べても差がないと言えば大学の先生には怒られそうですが、大学と言うのは専門学校と違い職業訓練に留まらずそれなりの「教養」を身に着けるところだと思います。
ですが東京大学の総長が新入生に向かって「新聞読め」「もっとたくさんの情報に触れて考えろ」と言うぐらいですからね。大卒だろうが専門卒だろうが知識は多少あっても知識に思考を加えた「教養」なんか皆無でしょう。
先日学卒新人30名(※医療系大卒6、医療系短大2、専門学校卒24)にテストをしてみました。
理学療法士には理学療法を
作業療法士には作業療法を
言語聴覚士には言語聴覚療法を
それぞれ英語で書けと言う問題でちゃんと書けたのは大卒1、専門卒1でした。
ちゃんと問題の意味が理解できていないのも半数以上いました。
皆さん英語のイニシャルを表記したPTとかOTとかSTとかはよく多用なさってるんですけどね。
専門家でなくとも
PTはP○○○ T○○○の頭文字をとってPTとなるのはお判りでしょう。
でもね答案には
F○○○ S○○○なんてのもあったり、
L○○○ S○○○なんてのもあったり、白紙もあったり。
何処をどう取ってもイニシャルでPTとかOTとかSTにはなりませんけど、書いた彼らには何の疑問もないようです。
先生方はちゃんと教えているとおっしゃるんですけど、これは先生に限らず誰にでも言えることですが、「言う」ことが「教える」ことにはならないと言うことを失念しがちです。「言った」から「わかった」とはならないわけなんですけどね。
それだけではないのですが、とにかく「違い」が見た目にないので、うちでは給料に差が無い訳です。
病院と言う場所ではどんな学校を出たかはあんまり関係なくて、その代り資格の有無が重要で、その上で現場ではどんな仕事をしているかの方がよほど重要のようです。
次回私のブログは4/21です。
※あえて医療系と書いたのは一般大学を卒業した後に再入学した者もいるため。純粋に大卒と言う意味ではもっと多い。