京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

こんなこと

遠藤

趣味は読書だったんですが…

2022年10月17日(月)

子どもの時は、読む小説は、母の影響で推理小説、上の兄の影響でSF、ファンタジー系を

そして、生き物に興味があって小学校の図書館では椋鳩十全集やシートン動物記を読破しておりました。

リハの養成校に通っていた頃はいつもカバンに本を2冊から3冊忍ばせていました。

通学中の電車や空いた暇な時はカバンから本を出して読んでいました。

どっか出かける時も1冊は必ずカバンに入れていました。

就職してからも昼休みも本を読んだりしていました。

そういうときの本は仕事に何気に少し関連する本が多かったですね。

でも、家ではどんどん本を読まなくなってきました。

 

どんなに忙しくても、逆に忙しいとストレスを逃がすのにマンガを読んでいました。

私はマンガも大好きなので、

活字だけの本は想像が膨らみ、自分の頭の中で面白いですが、ちゃんと読まないと面白くないんです

でも、漫画は見るだけで良いですし、気楽に楽しめます。

 

なので、マンガも含めた本に囲まれているのはけっこう幸せで、本屋巡りも良くしましたし、本屋に行くとすぐに時間が経ちました。あっちこっちの棚の気になる本を手にとってチラ見して、本を探している時間が至福でした。

 

なのに、家では本を読まなくなったんです。

きっかけは眼ですね。

そう、老眼です。

眼鏡を今は近いところ用と遠いところ用の2種類をその都度かけ替えて使っていますが、やっぱり、本を読みにくくなりました。もちろん眼鏡で文字は見えるし読めます。

でも、目が疲れますし、活字を文章や物語として認識しにくくなりました。そして、読んでも内容が頭に残りにくくなったみたいです。

もちろん、本は好きなんで、マンガを見たり、本を読んだりまったくしなくなったわけではありません。ずいぶん減っただけです。

 

眼鏡という福祉用具があっても、裸眼よりは生活しやすくなりますが、元の状態に戻るわけではありません。そう、できなくなったことをしやすくすることはできても、前と同じくできるようになるわけではないんです。

どんなリハビリでもそういうことがあるんだろうな、そんなことを実感します。

 

つい、動作練習などをして、こうしたら(これを使ったら)これもできるようになったし良かったですね、前と同じ生活に戻れますねと思いがちですが、きっと、本人の実感とはズレがあるんだろうなと思います。

変わってしまうのは仕方がないですが、それが変わっても一日を通したときに生活を楽しめるようになってもらいたいですね。

 

リハビリは本来生活を取り戻すためにすることですから。

その生活は以前のように楽しめないとですよね。

 

できたから満足なのは、できるようになったその日だけ、

楽しく過ごせた時が生活に満足した時ですよね。

もとに戻るためではなく、

楽しく過ごすための力になるリハビリができているかな・・・


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