京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

あんなこと

遠藤

生活の道具選び

2013年1月28日(月)

ユニバーサルデザインの7原則って物があります。
どんな人でも公平に使えること
使う上で自由度が高いこと
使い方が簡単で、すぐに分かること
必要な情報がすぐに分かること
うっかりミスが危険につながらないこと
身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)
接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること

[ ウィキペディアより ]

 

ある人にはとても使いやすくても、他の人にはいつもの物より不便だったり、
あまりにも形が違って、操作手順も増えて、使うときの力は少なくてすんでも、手順が覚えられないものだったり、
操作手順の中に、一つ手順を間違うと怪我をする道具だったり、
弱い力で動く仕組みだけれども、触れる面が小さくて、力がかけづらかったりすることもあります。
ユニバーサルデザインとは、そういう物ではないって事です。

 

ただ、全員に合わせた道具が、その人にとって必ず一番のものとはなりません。
たとえば、
私たちが福祉用具を選定する場合は、ユニバーサルデザインよりも、もう一段も二段も身体に合わせた物を探します。
その代わり、それを闇雲にしていると、その人しか使わない道具は良いのですが、
共用する場所や道具に関しては失敗してしまいます。

 

そういう箇所にはユニバーサルデザインの考え方が大事になります。
生活の場は、その人一人の場所ではありません。
一緒に生活する家族がいたり、一緒に働く仲間がいたりします。
その人達と共有するものや場所は、その人のためだけにカスタマイズすると問題が生じます。
その時こそ、このユニバーサルデザインの考え方を用います。

 

ですから、住宅改修や福祉用具を買ったり選んだりするときは、必ず、
その人の生活だけでなく、一緒に生活する自分たちの生活もイメージして選んでください。
道具は自分で選ぶべきです。
それはその人が選ぶというだけでなく、家族も含めた自分たちで選ぶ必要があると思います。
ご家族の皆さんが使いづらいと、結果としてその人も安心して生活できません。
その人専用のものはともかく、共有するものは、家族間でもしっかり話し合ってくださいね。
その為に必要なアドバイスは、スタッフに色々尋ねてください。

 

生活の中で使うものだから、
ユニバーサルデザインのように、どんな人でもとは思いません。
家庭の中で、家族が公平に使えたらいいなって思います。

へんなこと

土井

応援してください

2012年12月20日(木)

車いすや杖、福祉用具など、いろいろとある世の中になりました。

バリアプリーより、一歩進んでユニバーサルデザインが当たり前になりつつあります。

しかしながら、経済活動としては、医療・介護分野は特殊だそう。

良いものが世の中で出回るかといえば、そうではないようで、

価格面でも、一般の商売のようにはいかないようです。

 

たとえば、車いす。

部品も、要求品質も、自転車とほとんど変わりません。

比べてしまえば、自転車のほうが構造は複雑なのです。

特殊なことと言えば、体になんらかの支障がある人が使うという点だけ。

しかしながら、

自転車の最安値は、数千円からありますが、車いすははるかに高額。

自転車で言うところのママチャリ並みの品質の車いすは、7~10倍の値段。

また、オーダーメードで比べると、車いすのほうが安価ですが、

品質も性能も歴然とした差があり、自転車のほうが良品。

でも、部品交換型(モジュール型)の価格は同じくらいです。

他方、海外に目を移すと、

品質も、価格も、購入される方の感覚も、車いすは自転車に近いようです。

 

日本では、社会保障制度によって公的に設定されるものがあるため、

その認可をとったり、書類上の手続きの影響や要求品質があるのですが、

普通に自転車にも、製造上似たようなことはありますし、

そもそも、自転車よりも低い品質のものが多く出回っていることからも、

必ずしも、医療・介護だから特殊だということもないように思います。

 

ただ、自転車のような感覚で購入している人は少ないですし、

公的資金関係で補助を受けられるなどの、指定されたものが出回りやすい。

良いものが市場に出ない、良いものを作る会社が儲からない、

そんなことが極端に出ているような業界が、福祉用具などの分野です。

せめて、自転車のように、良いものを選んで、価値を感じて、買うことができたら・・・、

頑張った会社や製品を少しでも応援できければ、

もっと良いものが選ばれる社会になるのではないかなぁと思ったりしています。

そんなこと

遠藤

時計屋さんにて

2012年11月13日(火)

この前、時計屋さんで腕時計を見ていると、
店員さんが声をかけて来ました。
そして、気になったものを指差すとケースから出してくれます。

 

そして、店員さんなりにアドバイスをしてくれるのです。
私が探している時計は、以前書きましたが、
文字盤が見やすく、男性ものにしては比較的小さめのものなのです。

 

しかし、この店員さんは、私が最初指差した腕時計ではなく、
別のところにならぶ時計をお薦めしだしました。
その時計は、
私のイメージするものと正反対のデザインです。
確かにカッコいいとは思いますが、私が欲していないものです。
店員さんいわく、

 

私が最初に指差した時計について、
「この時計は文字盤が見やすいので、比較的ご高齢の方にまずお勧めする時計なんですよ。」
店員さんが違う時計を薦める理由、
「この辺の時計がよく出ていますよ。」「これも人気です。」

 

きっと、私ぐらいの世代の多くの方が店員さんの薦める様な時計を買っているんだと思います。
でも、私はそんな時計しか見当たらなくて、時計が買えないのです。

 

似合っても似合わなくても、時計として使いづらければ意味がありません。
みんなに合っても、自分に合わなければ意味がありません。

 

別に押し売りでもないですし、人のよさげな店員さんでした。
店員さんなりに後で後悔しないようにアドバイスをくれたのだと思います。
でも、この店員さんはお客さんを一人逃したことになりました。

 

ものを薦めるときは、自分の価値観がどうしても入ります。
でも、相手は自分とは違います。
そんなことを再認識した出来事でした。

 

私のちょっと変わった価値観を踏まえた上でアドバイスをくれる人が大好きです。

 

帰って妻に報告すると、
「おじいさんは、手首細くなるし、見やすくて小さめはそうなるんじゃない。」って言われ
なるほど!っと
そりゃ仕方ないなって思いました。
そりゃ、
おじいさんがこぞって買う時計をそんなに年でもない人が買おうとしたら、
一応その情報を伝えて、他の時計を薦めておかないと、
後で「年寄りの時計やんけ!」って文句言われても困りますもんね。

 

さらに、妻から
「前は、これが操作しやすいなって、簡単携帯を買いそうになってたじゃない。好みが同じなんじゃないの。」って言われました。
※簡単携帯=高齢者向けにデザインされた携帯電話。
今時の携帯電話に比べると機能は少ないが、
ボタンや文字も大きく操作が楽な携帯電話。

 

使いやすいものは、高齢者も私も使いやすいのです。
さすがユニバーサルデザイン!
でも、デザインの好みが比較的同じなのでしょうかね。

あんなこと

高岡

ユニバーサルデザイン

2012年11月05日(月)

最近某所のトイレが改修されました。

出入り口の段差がなくなり、手すりが設置され綺麗な洋式トイレに。。。

でも、入ってすぐに何か違和感を感じます。

扉の重さや手すりの高さ・・・etc etc

(こんな仕事をしているもので気になります。)

元気な人、若い人なら何の不自由も感じずに使用できると思いますが、

お年寄りや小さな子ども、障がい者の方には少し優しくない。

 

少し前からユニバーサルデザインという言葉を耳にするようになりました。

ユニバーサルデザインとは文化の違いや老若男女、障がい・能力にかかわらずの如何を問わず使うことができるデザインのことを言い、7つの原則があるそうです。

・どんな人でも公平に使えること

・使う上で自由度が高いこと

・使い方が簡単で、すぐに分かること

・必要な情報がすぐに分かること

・うっかりミスが危険につながらないこと

・身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)

・接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること

 

これに当てはめると・・・やっぱり人に優しくない。

少しでも使い勝手のいいものにしたい!

で、担当の方にお話したら出来るところはすぐに改善していただきました。

ありがたいですね。

誰が使っても使い勝手の良いもの。

それがユニバーサルデザインです。

こんなこと

遠藤

いつかは活躍…

2012年10月14日(日)

ずいぶん昔な気がしますが、何年前でしょう?
これは、バリアフリー展でしょうか?それともHCR国際福祉機器展でしょうか?
どっちかで買ってきたものです。
当時はまだ独身でした。
私の受け持つ患者さんにも子供は居なかったのですが、
この「手のひらスプーン」を見た瞬間に一目ぼれして、買っちゃいました。
確か、6000円ぐらいしたと思います。
(ちょっと調べると2005年の10月に発売されたようです。新製品だったと思うので2006年にでも買ったのでしょうか?)

 

グリップがグルグル動かして位置を決めれるので、握ったときに良いポジションに来るんです。
握り方もかなり自由が利きます。
チタン製で意外と軽いんです。
しかし、
いかんせん子供用ですから、私にはグリップも小さいし、柄も短いのです。

 

そこで、
作業療法室になにげに置いてみました。
うーんなんとも、そりゃそうですよね。それを使う人は居ませんよね。
だって、患者さんも大人ばっかりですから。
まあでも自分でグリップを加工するときとか、
参考になるかな?っと、とりあえず、作業療法室に何年も置いていました。

 

結局使われないのは報われないので、
結婚して、子供も居る今は、我が家に持って帰って、使う事にしました。
しかし、やっぱり普通のが使えるので、使わず…またもや我が家に眠る珍品になりました。

最近見かける中でも良い商品だと今でも思うのですが、
私の周囲には需要がありませんでした…グスン

こんなこと

橋本

ただいま

2012年8月10日(金)

今週火曜日から木曜日まで御殿場、名古屋、浜松と出張に行ってまいりました。各地の養成校で就職説明会が開催される時期となってきたので、せわしないです。

で、その名古屋なんですが、過去何度も行っているにもかかわらず、圧倒されたのがその人の多さです。通勤ラッシュ時ではないにもかかわらず、電車や地下鉄が到着するごとに発生する人の波には閉口しました。駅の入り口で向こうから押し寄せる人の波を見た瞬間、同行のショコタンに帰っていいか聞きました。大阪駅や京都駅、博多駅でも経験のないあの人の波にはうんざりと言うか恐怖です。

そんな人の波の中にも高齢者の方や障害を持っている方をお見かけしました。慣れているのか、ごくごく普通に歩いている姿でした。慣れない私は波に乗れずにあっちにふらふらこっちにふらふら。

私たちは今まで患者さんの自宅復帰を第一に考えてきましたけど、社会復帰を目指す患者さんも増えてきています。そういう方たちが名古屋駅のような雑踏の中でも歩いていいけるように訓練する事も大事ですが、そういう方でも田舎もんの私でも戸惑わずに歩けるユニバーサルデザインな街づくりも必要かなと実感した出張でした。

へんなこと

遠藤

これも包丁

2012年7月18日(水)

最近は包丁も、ユニバーサルデザインが結構あります。

 

柄の角度を変えられる包丁は、福祉用具のカタログでも最近良く見かけます。

けっこう売れてるんじゃないでしょうか?
そんな中、こんな包丁もあります(福祉用具ではありません)。


一応、菜切り包丁の一つだと思います。
色使いも変わっていますが、名前が「かぼーちょう」といって、
あの硬いかぼちゃを切ることが楽な包丁という振れ込みです。
この色使いはかぼちゃに似せたデザインですね。

 

この包丁の柄は、丸く太く、そして少し刃に対して角度があり力が、
てこの原理で働きやすく作ってあります。

そして柄がこんな形で滑らず、力を逃がしません。
包丁自身は軽いのですが、実際に硬い野菜を説明書どおりに切ってみると、楽に切れました。

 

この包丁を作ったメーカーはどうも
給食センターなどで大量に野菜などを切る人向けの包丁を作っていて、
それを元に作った包丁のようです。

 

もちろんこの包丁も、見つけてすぐに、買っちゃったのですが…。
今は箱に入れて食器と共に片付けています。
その理由は、この柄が太くて使いやすいのですが、
なんと、包丁をしまうところがその太さを受け付けなかったからです。
そして、他にいい場所を見つけれず、
裸で置いとくわけにもいかず、
箱に入れると、まあ、別に困っているわけでもないので、わざわざ出しては使わず、
食器と共に鎮座しております。

箱入り娘です。

 

柄の極端に太い菜切り包丁ですから、魚をさばくとかには向いていませんが、
大き目の硬い野菜を切る機会が多い方や、
子供とか、力が弱ったけど野菜のざく切りぐらい出来たらいいなって方には、
良いかもしれません。(子供の場合は、手が小さいと柄が太すぎるかもしれませんね)

 

しかし、おき場所はくれぐれもご注意ください。

我が家に眠る珍品紹介でした。

そんなこと

遠藤

ゆがんだコップ

2012年6月02日(土)

また、ちょっと変わり物をご紹介です。

 

これは、陶器のコップです。

 

このコップはちょっと変わった形をしています。

横からみると斜めになっています。

 

 

 

しかも、くぼみがついています。

 

このコップ、以前ご紹介したバリアフリー展に昨年も行ったのですが、

 

その時に実物を手にとって、

飲む真似をしたら、今までになく楽だったので、その場で買っちゃいました。

 

このコップは、テーブルから取る時と、テーブルに置く時に、

いつものコップのつもりですると斜めになって、あれれ…、となりますが、

こればかり使っていると、それには慣れて、

このデザインの恩恵に預かることができます。

 

同じようなコンセプトの物はいろいろあります。

その中でも癖は強いですが、私にはこれがフィットしました。

 

 

 

今日もこのコップで晩酌しよーっと。

肴は何がいいかな?

へんなこと

土井

楽々簡単はすてき?

2012年5月10日(木)

最近、ボタン一つで全てが賄えるような機械や仕組みが増えてきました。

材料を入れてボタンを押したら、パンが焼けますし、

IHヒーターもガスレンジも、料理にあわせて火加減が自動調整されたり、

洗剤の量すら調整してくれる全自動洗濯乾燥機もあります。

車だって、日本にあるほとんどの車はAT車ですし、

緊急ブレーキや車庫入れをほとんど手伝ってくれるものもあるし、

(そういえば、今時、チョークを知っている人はどれくらい居るんだろう?)

車に乗って、スイッチ押して、ペダルをON/OFF、ハンドル回す・・・

操作自体は、子供用のおもちゃと大差ないんですよね。技術がなくても動いてしまう。

(ニュースやネットでは●歳の子供が運転!!なんて記事も珍しくないのが怖いですね)

 

楽々簡単がよろし・・・という改良されたものを見ていると、

「それでいいのか?」と思うことが度々あります。

安全装置だって、それによって安全になることは良いことなんだけど、

「そこに危険やリスクがあるけれども、機械がなんとかしてくれている」

ということに目を向けている人はどれくらい居るんだろう?

リスクや危険気付き、正しく怖がって、考えて行動する、

そんな感覚が鈍くなりつつあるような気がします。

 

重大なリスクがあるようなことには、

手順や操作に習熟が必要で、生半可な知識だけで操作ができないとか、

なんでもかんでも電子制御・自動制御しないとか、

そういったことも考えていかないと、危ないことにすら気づけなくなるのかもしれません。

もしも電子制御エラーなんておこったら・・・誰のせいになるんだろう?

でも、

楽々簡単なものが市場にいっぱいあるおかげで、感謝することもいっぱいあります。

特に、患者・利用者さんが自立して生活するために有効に使える道具が増えています。

10年20年前では考えられなかったようなことも簡単安全にできることもありますので、

楽々簡単安全なものはどんどん進化してほしいとも思います。

 

通常使うには、少し手間や監視が要るのだけれども、

障害をもたれた人には、楽々簡単安全に操作ができるもの、

そんなユニバーサルデザインな解決って無いかなぁ・・・・。

そんなこと

遠藤

スプーンとフォーク

2012年5月04日(金)

先月行ったバリアフリー展では、

これを買いました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スプーンとフォークのセットです。

この特徴は柄の部分です。

見ての通り、二本に分かれ、片方の先に膨らみが有ります。

 

もちろん、この奇妙な作りに意味があるのです。

これは、子供がお箸に移行するのを助けるために、

お箸のような持ち方ができるスプーンとフォークなのです。

 

面白そうなので買って、帰宅後すぐ、夕食で息子に使ってもらいました。

確かにそれらしい持ち方が指導できそうです。

比較的自然に箸に近い持ち方ができました。

わりと指導しやすい印象です。

 

ちなみに、子供用なので、

大人が使うには小さすぎて無理があります。

 

残念なことに、息子が興味を持ったのは最初だけで、

翌日からはスプーンといえば、

キャラクターのイラスト付きのスプーンばかり使います。

無理強いしても、ちゃんと使わないのでとりあえず、保管です。

 

せっかくのケース付きなので、

たまには、お出かけに持って行って使いましょうかね。


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