京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

あんなこと

橋本

教えていただいた事

2013年6月27日(木)

前回ルドルフ・ヴァレンチノと「風と共に去りぬ」の話をちょこっと書きました。

当院の入院患者さんの平均年齢は75歳。下は10代から上は白寿まで。考えてみると近代日本70余年の歴史の生き証人が200人も集まっているわけです。しかも幸か不幸か、認知症と言えども、若い頃の記憶は保たれている方が多いので、昔の話をお聞きする分には差し支えありません。

こんな方がいらっしゃいました

 

そのヴァレンチノですが、彼自身が憧れて部屋住みまで経験した100年前のハリウッド大スターが日本人の早川雪洲という事を教えてくれたのは、大の映画ファン。

 

昭和11年2月26日、226事件当日雪は東京だけでなく京都も大雪だった事を憶えておられる方がいらっしゃいました。

 

シベリア抑留から帰ってこられた方がお二人。お一人は戦争中、小学校での軍事教練のため毎日往復20kmの道のりを歩いたそうです(もっとシベリアの寒さの話を聞いとけばよかった)。

 

戦争中衛生兵をされていた方がお一人。お話によれば当時衛生兵は一個中隊に二人。確か米軍では当時でも一個小隊に四人。命の考え方に随分と違いが...。

 

戦中戦後宝塚女優、その後映画女優になった方。大スターの素顔や、映画の舞台裏なんかお聞きしました。

 

中野学校出身者がお二人。さすがに何したとは教えていただけませんでしたが、暗夜、飛行機から平服でアジアの国にパラシュート降下した事があるとだけ聞きました。

 

広島原爆投下時、現地で看護師をしていた方。間一髪、鉄筋の柱の陰で難を逃れたそうです。ただその後しばらくはここには書けないような経験をされていました。

 

戦争がらみの話が多いですね。直接聞ける知らない時代の話というと、今までならそうならざるを得ないんでしょう。後10余年もすれば戦後80年となり、戦中戦後の話を聞けることもなくなるでしょう。

 

さて昔語りですが、これは認知症の予防や進行抑制に効果があるそうです。そういう治療目的でなくとも昔の話って結構面白いんですけどね。ただ最近若いスタッフはそういう話を聞きだすのが苦手みたいです。聞き出すにはわずかながらも知識や興味がないと聞けないもんですから、彼らにとってはあまりにも遠い時代なんでしょうね。

次回私のブログは7/2です。


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