道具使うのもリハビリ?
2014年7月04日(金)
自助具
文字の通り自立を助ける道具という感じですね。
ちょっとできないことを、道具を使うことでできるようにする。
そんな道具たちのことを自助具と言います。
※ 食器、スプーン、爪切り、靴下をはく道具、ボタンをとめる道具、...いろいろあります。
目指すは、自立です。
皆と同じことを同じようにはできなくても、ちょっと道具を使って、
少し違うやり方ですると…できる。
もしくは、今使っている道具を少し改良することで…できる。
そんなできるを作る道具たち。
でも、養成校で学ぶまでは自助具という言葉を知りませんでした。
リハビリの一つが、このような道具による解決です。
何も、リハビリというのは体を治すことばかりではありません。
なので、そんなことも提案したり、考えたり、作ったり、それもお仕事ですね。
でも、大概は道具があっても、その道具を使いこなすために練習が必要だったり、
その道具を使えるようになるために体の機能訓練が必要だったりすることが多いのです。
とどのつまり、練習や訓練が必要になります。
道具があることで、ゴールが近づくってところです。
中には、道具を使いながら生活を送っていると、いつの間にか、その道具もいらないようになった方もいらっしゃいます。
道具を使って生活を送ることで、生活の中で良い活動する時間が増えて、体も動きやすくなったようです。
生活そのものがリハビリになるって証ですね。
いろんな自助具があります。
もし、もうちょっとでできそうだけど、できないこと。
そんなことがあったら相談してみてください。
もしかしたら、なにか解決方法があるかもしれません。
体の強化だけでなく、
時には、道具と体のコンビネーションで、元気に過ごせる生活を作りましょう。
さて、今日は当院の創立記念日です。夜は式典です。
たまにしか着ないスーツに着替えて、行ってきます。
今日は何の日
2014年4月23日(水)
今日は、子ども読書の日です。
子どもに読書環境を与えましょうってことですね。
今日は、子どもがたくさん「読んで」って絵本をもってきても、めんどくさがらず読んであげましょうかね。
じつは私も読書は好きです。
本を読むと、心はその本の世界に入っていけます。
本はイメージの世界です。
漫画も小説も学術的な本も、どれも、本の中にどっぷりつかって頭でイメージを巡らせて読みます。
本の種類はともかく、本を読むということは、目の前に無い物や事柄について、
頭の中でイメージを働かして考えたり、感じたりすることでもあります。
実は体を上手に使うための練習にも、イメージは大事です。
本を読んで、いろいろなことを頭の中でイメージして、空想したり、理解したりしますよね。
それと同じようなことを、運動の学習でもしています。
動作をする前に、こんな風に動かそうとイメージして、空想します。
それからイメージに近づけるように動かして、実際とイメージの違いを理解したりします。
似てると思いませんか?
そして、そんなイメージを細かくすること、そして、実際の動きとマッチングを正確にすることで、
より正確に体を動かす学習をすすめたりもします。
まあ、何はともあれ、今日は子どもたちが持ってくる絵本を
気持ちよく、いっぱい読んであげることにします。
皆さんも今日は読書してみませんか?
歌体操
2014年1月06日(月)
介護施設では、入所でも通所でも「歌体操」なるものをしているところが多いです。
心無い人に言わせると「お遊戯」らしいのですが…。
この、「歌体操」は「お遊戯」や「ダンス」と似ていますが、違います。
「お遊戯」や「ダンス」は他人に見せるための動きです。
「歌体操」は自分の体のためにする体操です。そう、あくまでも体操なんです。
私も、歌体操をいくつか作ったりしましたが、そのときは、
どんな目的の体操を、どんな流れで体操するか考えて、
そんなことがしやすい曲を探します。
そして、体操と曲を組み合わせていきました。
「お遊戯」や「ダンス」のように見栄えばかりを気にすると、
人によってはあまり体に良くない動きになったりすることがあるので、
あくまでも、体に良い動きで構成されるようにします。
その上で、体操で促したい動きを強調しながら、歌体操
をしました。
「ダンス」などは体を鍛えているからこそできる動きだったりしますが、
「歌体操」は日常の動きをしやすくするために体を整えるのが目的だったりしますので、
実は正反対ですね。
歌体操を作る人は、歌や振りよりも、多くの人に体操の効果があるように最初に考えて作っています。
そして、効果のあることをちょっとでも楽しく、繰り返して毎日でもしやすいようにと思っています。
普通のリハビリ体操は機能訓練として一つ一つをしていく形になっていますので、
機能訓練としての効果としては、「歌体操」よりも無駄がないかも知れません。
しかし、普通にリハビリだ、体操だ、というと緊張して体を硬く動かす人もいますが、
「歌体操」だと緊張しにくく体を柔らかく動かしやすかったり、
大きな声で歌いながらできるので、発声や呼吸も実はとり入れられています。
楽しみながらしてもらうほどに「歌体操」は効果が出やすいと思います。
まじめにする体操も大事ですが、楽しめる体操はまた違う効果があります。
「歌体操」なにげに効果がある良い運動が多いので、
恥ずかしがらず、輪に入って楽しんでみてください。
「歌体操」もちゃんとすると、伸びる、緩める、絞める、踏みしめる・・・いろんな体の動きが含まれています。
なので、私がしていたときは、いつも私が誰よりも汗をかいていました。
今日もどこかで聞こえてくる「歌体操」
♪♪♪ 楽しくリハビリしましょう ♪♪♪
歩けない
2013年10月20日(日)
歩くときの曲者
1.運動麻痺
2.筋力低下
3.感覚麻痺
4.関節可動域制限
5.コントロールの障害
そして、
6.恐怖心
意外と、この恐怖心が歩くのを邪魔だてします。
座って足を動かすとわりと動くのに、歩くときは棒のようになってうまく歩けない。
そんな様子に見えたりします。
この恐怖心は先にあげた1~5が原因になったりして、こけてしまうって想いが、
こける前、歩く前から働いてからだが硬くなります。
その為、余計に歩き方が硬く、こけそうになったら自分では戻せない歩き方になります。
そして、さらに怖くなります。
歩き方を変えてしまわないとこの恐怖心と戦えません。
同じ歩き方では恐怖心を取れません
なので、違う歩き方で恐怖心をとります。
すると、意外と歩けたりします。
人間の体は気持ちで動きが変わります。
動きが変わると気持ちが変わります。
卵が先か?鶏が先か?って感じの話ですが、
そこのきっかけ作りが大事だったりします。
どちらかが変わらないと、もう一方も変わりませんからね。
さて、今日は歩き方を少し変えてみましょうか?
ほら、やり方かえると、突然できるようになったりしたことありませんか?
ちょっと思い出しました
2013年7月12日(金)
リハビリって何でしょう。
いまだに私の中で答えはありません。
学生時分から作業療法については、私にとって「意味ある遊び」これがテーマです。
※もちろん、これが正しい、これしかないってわけではありません。
でも、さらに広げたリハビリってなると…。
なんでもリハビリって言えばリハビリになるし…良くわかりません。
京都大原記念病院グループのリハビリテーション部は
「自立支援、介護負担の軽減、安心の提供」がテーマです。
残念ながら、「意味ある遊び」ではありません。
でも、同じリハビリをするなら、ただしんどいだけでなく、楽しみにつながるものにしたいと思います。
同じ運動するなら楽しいほうが良い、同じ歩くなら楽しいほうが良い。
ただ運動してもつまらない、何かアレンジできないか?
ただ歩いてもつまらない、何かアレンジできないか?
そんなとき、何か思いついて実行できたら、やっと作業療法している気になります。
自分の中で、テーマを持って過ごしていると、周りからみれば小さなことかもしれませんが、気持ちも充実してきます。
行ってきます!
2013年6月01日(土)
今日は私は、ファミリーキャンプです。
今日は我が家だけの独り立ちキャンプです。 いつもは誰かに引っ付いて行っていましたが、とうとう独り立ちです。
誰かが居る安心感はありませんが、 なんとかなる自信をつけました。 もう、大丈夫なはずです…たぶん。
そして、今回はまだ行った事のないキャンプ場へ行きます。
これで違うところへもいけるぞ!って自信を確信にする為のキャンプです。
ただ、何気に助けてくれていた人たちが居ない事で、 どれぐらい大変な事があるのか…。 それを知る為のキャンプでもあります。 息子は一緒に行くお友達が居ない事にすでに不満を漏らしていました。
はてさて、どんなキャンプになることでしょうか。
リハビリの中では、自分はチャレンジする人を見ている側、応援する側ですが、 今回は、自分がチャレンジする側、頑張ってみる側です。
独り立ちのチャレンジは、うれしくも、不安も、期待もまぜこぜな感じです。 不安も含めて楽しんできたいと思います。 皆さんもリハビリのとき、何かにチャレンジするときは、不安もあるかと思いますが、 不安を含めて楽しんでください。
そうです、
不安になれるようなことを出来るようになった。 そんな階段を一つ上がった事を楽しんでください。
「ものは 言いよう 考えよう」です。
決めつけ?
2013年5月18日(土)
去年から、家族でキャンプに行くようになり、
キャンプ場で子供達の様子を見ていて思うことは、
息子は、ハイテンションで遊んでいます。その様子を見て娘は遊んでいます。
でも、あまり普段と変わらない気もします。
最初は、キャンプ場では子供はどんな反応するのか?テントで過ごせるのか?夜泣きしないか?etc…。
そんなこと心配していましたが、心配いらなかったですね。
いつも通りですし、いつも以上に遊びまわって、夜はバタンキュウって朝まで寝ています。
子供は親がリラックスしていれば、安心していつも通り過ごすんでしょうね。
環境が変わると危惧しますが、案ずるより産むが易しってことでしょうか。
リハビリしていて、私たちはできないことや失敗することを避けようとするので、
失敗しそうなことにはつい避けて違う方法を考えがちです。
でも、それが過剰になると、何もすることができなくなります。
大げさにいえば、立って歩く人で、こける可能性のない人なんていませんから。
やっぱり、避けすぎず、トライして行くことが必要ですね。
自分の評価は、常に未来を確定させるものではありませんね。ただの参考にしかなりません。
未来を自分の評価で安全に配慮するアドバイスはしても、未来を閉ざさないようにしようって思いました。
自分が見ている側面は相手の過去の一部だけですからね。
楽しんでください
2013年4月30日(火)
私が働き始めた頃から、
病棟からリハビリに行くときに、病棟のスタッフがその患者さんに声を掛けてくれるのですが、
理学療法に行くときは「頑張って」っていうのが多いのですが、
作業療法に行くときは「楽しんできて」っていうのがありました。
そして、
理学療法室から帰った時は、「頑張った?」っていうのが多いのですが、
作業療法室から帰った時は、「楽しかった?」ていうのがありました。
傍目に見て、リハビリ頑張っている感が強いのが理学療法で、
一見、遊んでいるようにも見えるし、笑い声が巻き起こるのが作業療法でした。
もちろん、作業療法室でも頑張っているのですが、
そこに「楽しそう」っていうニュアンスがあるのが作業療法の良さだと思います。
作業療法って、これからのために楽しく頑張るためにあると思います。
楽しいことは、頑張って後で疲れはしますが、その時は苦しくないですからね。
何気に頑張れるんですよね。
今も笑いが起きてます。
楽しんでくださいね。
無理って、無理?
2013年4月16日(火)
あきらめが肝心です。って言葉がありますね。
どんなに頑張っても無理な時はあります。
でも、頑張らずに無理かどうかは分かりません。
また、頑張り方で結果は変わったりします。
中には、する前から、無理です。って言う事があります。
不安だとか、やりたくないってのもあるのでしょうが、その根拠は、経験だったりします。
なので、経験を覆す方法が思いつくと、無理な根拠もなくなりますので、やってみる気になります。
これが、「懲りない人」と思われる時の私の行動パターンではないかと思います。
無理って言う人に「もう一度やってみろ!」では、してもらえません。
できない理由を聞いて、その理由の根拠をなくしてあげなくてはなりません。
人間はどうしてもつい、いつもの方法になってしまいます。
どんなに真面目で一生懸命な人でも、
違う方法は気付くのも難しいし、実行はさらに難しいです。
そのお手伝いが、必要な事が多々あります。
私たちリハビリスタッフのする動作の学習も同じです。
例えば、身体の力や動きを見る限り歩けそうなのに、
本気で歩けないって言う人が居たら、「もう一度やってみて!」と言っても歩けません。
歩けない理由を聞いて、歩こうとした様子を見せてもらって、それから、
こうしてみて、ああしてみて、その上で、こうやってっと、すると歩けたりします。
でも、もう一回すると、またできたり、できなかったりします。
一回では癖は治りませんし、不安や恐怖も除けません。
でも、成功すると、癖を直す努力がしやすくなりますし、不安や恐怖も見えてきた可能性でやわらぎます。
何度も成功するうちに成功する癖が身につき、不安や恐怖はどこ吹く風になります。
そして、こういう時の指導は、ゆっくり丁寧にもできますが、
あえて大胆に、軽く、速くするほうが、相手も不安がる暇がなく、指示の言葉だけに従い易く、成功しやすい時も多い気がします。
あれこれ考えると考えるほど難しく、指導された事に集中できることが行動変化の一つのきっかけだと思います。
だまされたと思って、素直に指導を受け入れること、それが大事です。
そして、その気にさせる事が私たちの仕事でもあります。
さあ、今日は誰がだまされているのでしょうか?
Ciao(チャオ)
2013年4月04日(木)
「おおはら雅の郷」の玄関先で、今朝撮った桜の写真です。
大原はちょっと標高がありますので、
同じ京都市でも、桜の見頃には…あと少しですね。
それでもこれぐらいは咲いています。ぼちぼちきれいです。
(通勤途中に見ましたが南禅寺などはきれいに咲いてますよ…お花見したいなぁ)
さて、
私、3月後半はブログの出番がありませんでした。
それもそのはず、しばらくの間(と、いっても1週間ほどですが)イタリアに研修に行ってまいりました。
これは、イタリアで提唱された認知運動療法というのがあるのですが、その日本版のマスターコースに行っていました。
日本版というのは、そもそも療法士の資格からイタリアと日本では違いますので、日本の資格ではイタリアで仕事することができません。なので、あくまでも日本のセラピストが日本内で認知運動療法士と名乗って仕事ができるようになる。そんな日本版の研修です。
私は、第1回認知運動療法マスターコースに10年前に一度参加しました。
今回は、10年を経て第11回認知運動療法マスターコースに参加したことになります。
この認知運動療法は簡単に言うと、名前の通りに認知機能や心理機能、言語機能などを使った運動学習に特化した療法です。
日本だけではなく、世界中に様々な療法があります。
そして、世界に渡ると、日本の資格ではできないこともリハビリに取り入れられていることもあります。もちろん同じ役割をする職種でも、資格が違うのですから、資格に則ってできることも違ってきます。そして、制度も違いますから、日本の制度に合わないこともあります。
ですから、日本にある療法はどの療法も厳密には日本版かもしれません。違う国に行けばちょっと変えて行う必要があるのかもしれません。
そんなことを思いながら、学んだことをどうやって生かしていこうか…検討中です。
(研修施設から一番近い都市が、
水の都ベネチア[Venezia]でした)
Ciao!