京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

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土井

御所南でのリハビリテーション

2013年8月24日(土)

御所南リハビリテーションクリニックで提供させていただいている

リハビリテーションには、メリハリがあります。

つまり、リハビリテーションを集中的にやる時期と、

上がった能力を安定させる時期として、経過観察を行う時期があります。

 

通常、介護保険・医療保険問わず、リハビリテーションを希望される方は、

定期的に、ずーっとを希望される方も多くおられますが、

当院では、定期でずーっとというリハビリテーションは提供しておりません。

 

通常、医療のリハビリテーションは、保険制度上、限られた量しか保険がききません。

発症から150日とか180日が経過すれば、その量もかなり少なくなっております。

多くしてもらっても、小1時間を週1回とか、20分を週3回とか、そのぐらいの量となります。

そして、医療制度のリハビリテーションをするには回復の有無が少なからず影響します。

 

脳卒中や難病などの日常生活に大きな影響を与える病気の場合、

1段階よくなるために必要な作業や努力は多岐にわたります。

しかしながら、20分程度のリハビリテーションでできることは、かなり限られます。

動作を身につけるようなプログラムをやっていると、すぐに20分が過ぎることばかりで、

その時間に、ちょっと、わかってきたなぁ・・・ぐらいまでいくと良い方かもしれません。

つまり、脳卒中等を改善するためのリハビリテーションとしてみると、

20分では、結果として維持が目的になることの方がほとんどではないでしょうか。

また、

経過観察のとして、

改善や維持のための、自主訓練の指導と習熟、動作の確認と指導と習熟をしっかりと行うだけでも、

必要な物を順番に進めるだけで、すぐに60分がやってきます。

 

本来は維持として、リハビリテーションが必要かどうかを考えると、必ずしも必要ではありません。

できるようになったことは、(病気さえ落ち着けば)日々の生活で使うことで能力を維持できます。

しかしながら、

できるようになったことを、生活に定着させるのは、一朝一夕にできることではありません。

毎日、使い、試行錯誤し、慣れることによって身に付きます。

また、後遺症が残る方であれば、

あれもこれも、すべての自主訓練や定着のための取組みをする余裕なんて、

日常生活の中ではないことがほとんどですので、

多くを続けるよりも、一つ一つ着実に身につけるほうが効果的に身に付きます。

このため、御所南リハビリテーションクリニックでは、

能力の階段を一段階上がる目的でリハビリテーションを集中的に1~2か月やり、

その上がった能力を使って生活をしていただき、定着させる期間として3~4か月の間は家で頑張る。

集中的リハと経過観察のサイクルを提案させていただいております。

 

リハビリ通いが終了・・・・がリハビリテーションの打ち切りではなく、

次のステップへ準備する踊り場の期間として、自分の力を活かしていただき、

次の課題が狙えるようになるまで、新たに問題が発生するまでの間、

経過観察として医師及びスタッフでサポートさせていただきます。

そして、その転機が来たら、リハビリテーションを検討させていただきます。

 

リハビリに通うことよりも、使うことが大事ですので、つかってくださいね。

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