京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

へんなこと

橋本

残念な歩き方

2013年9月09日(月)

職業柄どうしても人様の歩く姿(歩容と言ったりします)を気になって見てしまうことがあります。

私の独断と偏見で選んだ「残念な歩き方」です。

まずは
☆道行くきれいなお姉さんです
のっけから随分と軟派な書き方で申し訳ありません。
先日も主任のK君とある学校へ出かけたのですが、学校の駐車場に車を止めるなり、女子学生さんが横切っていきました。
せっかくミニスカートにハイヒールで決めた上に、努力の賜物か、親からの贈り物か、すらりと伸びた綺麗な脚まであるのに、その歩く姿といえば、膝が曲がったままなんですよね。
せっかく綺麗な脚を強調するようにしているにもかかわらず、膝が曲がったままの歩き方では台無しです。時々立ち姿でもハイヒールのせいか膝が曲がったままの人もいます。
街中でそういう女性を見ると勿体ないと思うのは私だけかもしれませんが。

 

次は映画の話ですけど
☆ジュリア・ロバーツ in 「オーシャンズ11」です。
今度は綺麗な脚がということではないのですが、ジュリア・ロバーツがイブニングドレスを着てラスベガスの一流ホテルのカジノを歩くシーンがあったのですが、思わず一緒に見ていた傍らの嫁さんに「あの歩き方何?」と言ってしまいました(映画館の中だったんですけど)。なんと言うんでしょうか、私の主観も入ってる事は否定しませんが、ジュリア・ロバーツがどこぞの飯場を歩いているかのような印象を受けました。そういうシーンなら「エレガント」が基本なんだと思うのですが、演技力も歩き方まではどうしようもなかったのか、そういう演出意図なのか(意味不明ですが)、「ズカズカ」歩いているという表現がぴったりだったような気がします。
それまで正常か異常かでしか歩き方を見ていなかったので、歩き方で人となりを表現するというのが良くわかりました。

 

最後にもう一つ映画の話です。
☆高倉健 in 「あなたへ」
久々にテレビで健さんの最新作見ました。映画そのものはそれはそれなりに良かったんですけど、どうしても健さんの歩き方に目が行ってしまって、歩き方に目が行くと、ストーリーと言うか設定とそぐわないというか、そんな違和感があって今ひとつ映画には入り込めませんでした。

健さんの役どころは刑務所の指導教官(嘱託と言っていたっけか)で、つい最近妻を亡くした役どころです。亡くなった妻が田中裕子さんです。田中裕子さんが実年齢58歳(見た目すごく若いですけど)で、その夫とすれば定年後に嘱託としても60代半ばがいいところだと思います。

 

健さんはきびきび歩いたつもりなんでしょうけど、歩き方が老人そのものだったんですよね。勿論無意識なんでしょうけど、役柄上刑務所内はきりっとそれなりに早く歩かなければならないのだと思いますが、そうしようとすればするほど、歩行に不安定な高齢者の特徴が出てくるんですよね。足が外側に開いてくる(その方が安定する)、両腕も振る時に開き気味になる(バランスをとっている)。

 

人一倍健康にも気を使い、体も鍛えていたでしょうし(多分体力は私よりあると思う)、そんな健さんでも歩き方は誤魔化せないんだと思うとショックでした。
映画のワンシーンで故大滝秀治さんと向かい合うシーンがあります。二人の実年齢はたった6歳しか違わないのに(大滝1925生まれ、高倉1931生まれ)、この彼我の差は何なんだと思えるくらい年齢差を感じることが出来るのに、どうしても歩き方に「老人」が出てしまうんでしょうか。

 

次回私のブログは9/15です。

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