京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

こんなこと

土井

社会を支える人

2013年7月31日(水)

生産年齢(15~65歳)の方の場合、就学や専業主婦などの理由がなければ、

基本的には何らかの就業所得を得られるような活動をされている方がほとんどです。

これらの方を労働人口と呼ぶそうですが、平たく言うと、社会を大きく支える人です。

また、専業主婦などの方も、労働されている方や地域を支えている人です。

就学されている方も、将来社会を支える人となります。

 

開院から2か月が経過して、生産年齢の方で、

「生活として動作の自立はしたんだけれども、社会を支える活動は難しい」

「復職はしたんだけれども、元の仕事ができない。本来要求されている仕事ができない」

という比較的軽度に分類される方に多く出会いました。

中等度・重度の方が身の回りのことを自立したり、就労したりすることへの支援は、

以前から国や地方自治体のサービスとして用意されています。

しかしながら、比較的軽度の方は、医療制度として、

「自立したのでリハビリは終了」という判断で、実生活にもどられているケースも多く、

中には、発症後に十分な社会参加に向けた検討もなく、

「自立」として、医療的な対応を終了されて復職されたものの、

要求される仕事がこなせない状況の方も多くおられるようです。

医療者としては、軽度でリハビリを終了し仕事に戻られる方の場合、

さほどの会社などの支援なくとも、通常の業務をバリバリとすることを想定していますが、

そのような方でも、会社の配慮がないと働けないケースが多々あるということです。

そして、会社が配慮しているような、そのちょっとしたことが、

御所南リハビリテーションクリニックにときどき通院されて、解決できた方もおられます。

 

中等度・重度の方には、

身の回りの自立や介助量、介護者や環境、社会参加や生活の質などに配慮し、

軽度な方には、

会社の配慮がなくても働けるような労働力に、社会を支える活動ができる人材に、

支援をしていきたいと考えております。

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