京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

あんなこと

土井

知恵は知恵

2013年4月06日(土)

車で子供を連れて出かけるときに、落語のCDを聞くことがちょくちょくあります。

もともとは、おまけの物語CDで子供受けが良かったことから始まったのですが、

せっかくならと、子供向けの落語集に手をつけ、最近は普通のものも聞きます。

最初は、早口だったり古い言葉だったりで、聞きとるのが難しいのですが、

3回目ぐらいには、我が子たちは大笑いしたり、真似したりするようになりますし、

時々、そうやんなぁ・・・と考えさせられることもあります。

 

そんなライブラリの一つ、真田小僧の中では、

子供が父親に気を持たせて小遣いをせびったあと、

気を持たせた発言が父親は悪知恵だと憤慨するものの、

母親は、知恵があると感心するという場面があります。

母親曰く、知恵も悪知恵も知恵は知恵、

子ども頃の知恵なんてちょいちょい変わるから、知恵があるだけですごいことだと。

 

たしかに、社会的なルールや道徳的なこと、経験や知識により、良い悪いはあるけど、

最初から、ちゃんと判断して良いことだけを行動することは不可能だし、

悪いことをしていないことは、行動を起こしていないだけ・・・ということも往々にある。

行動やideaなどが活発にあって初めて具体的な指導や試行錯誤ができることからすれば、

知恵の良し悪しよりも、有無の方が大事であるということでしょうか。

 

このことは、新しいスタッフが一人前になるということだったり、

患者さんや利用者さんのリハビリで練習することも同じように思うことがあります。

初めから、社会人として推奨されるような行動が間違いなく出来たり、

不自由な体を上手に動かしたり、いいことばかりを厳選して身につけることはおそらく無理でしょう。

やはり、聞いてみたり、行動してみたり・・・・の積み重ねが大事です。

新人さんも、患者さんも、活発な行動ができるといいですね。

 

さて、車の中で我が子に落語を聞かせて、親と同じようなことを感じるはずもありませんが、

本読み(音読)のとき、落語の様なリアルな口調で強弱・変化をつけられるようになったようです。

どんなことも、多少の良い影響は産まれるということでしょうか・・・。


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