京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

あんなこと

遠藤

痛いってイメージ

2013年8月21日(水)

何にでもイメージって大事です。

イメージが変われば出力されるものも変わります。

 

今まで力を抜いて伸ばせた腕が、
怖いとか、痛いってイメージがあると身体は縮こまります。
そうなると、伸ばす時に無駄な力が入ります。
そして、無駄な力は腕以外にも体全体に入ります。

 

日常的にそんなことありませんか?
一度熱くないと思って熱いお鍋に触ると、次火が消えているコンロの上のお鍋に触るときに熱くないか気になって、大丈夫と思いつつも恐る恐る持ちませんか?そのとき、腰をかがめたり、たいそうな姿勢とっていませんか?

 

身体に痛みが出る人も同じです。
自分の体の痛みに、痛みが出る前に動きや姿勢に反応が出てしまいます。
そうなると、余計に上手に体が動かせず、痛みが出やすくなったりもします。

 

 

こういうときには、痛みを感じさせずに動かす工夫が必要です。
感じさせずというよりは、思い出させずに動かすが正しいでしょうか?
たとえば、
身を任せて上手に身体を動かしてもらうと、痛くなく体が動いている様子を目にします。するとその痛くなく動くイメージが頭に残り、次に自分が力を入れるときの恐怖が薄れます。恐怖が薄れると痛みが出る前の反応が出にくくなります。
他にも、
意識をほかにそらして動かしていると、痛みがあることを忘れて、痛みが出る前の反応が出にくかったりします。
他には、
片手だけが痛い場合などでは鏡を使って、痛くない方の手を鏡に映して、自分の痛い方の手と錯覚させて、痛みが無く動くってことをイメージさせたりもします。

 

いろいろと、
痛くないイメージを強めたり、痛いイメージを忘れさせたりすることで、本来の動きを引き出して、痛みを作る運動をさせないようにすることもします。
個人差もあり、症状はそれだけではなく複合的なことなので、みんな試行錯誤しています。

 

痛いからできないと皆さんおっしゃいますが、
痛いと思っているからできないことも中にはあったりするのです。
催眠術ではないですが、きっかけをつかむと、意外とスッと動くようになることもあるのです。

 

きっかけを作れると良いなあ


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