京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

へんなこと

橋本

聞かない、知らない、わからない。その1

2012年7月19日(木)

聞かない(読まない)

裏を返せば「聞く」と「読む」について考えていきます。

 

さて数年前から現場の管理者たちから、指示を聞かない(読まない)、指示が入らないスタッフがいるという報告があがってくるようになりました。勿論指示を出す方も口頭だけでは駄目とわかっているので、口頭指示プラス文書にして読み上げたり、貼り出したり、回覧したりと手を尽くすんですが、何をやっても駄目なのがいるんです(2~3割かな、普通の企業ならリストラ要員ですよね)。

現象として人の話を聞かない、読まないことがあるというのは理解できるのですが、そういうことを繰り返して、毎度叱責される人間がある一定数(2~3割も)存在するという事は、私の中では大いなる疑問でした。

 

さて何故だろうと考えている最中の昨年5月、愚息(当時小学3年)の授業参観に出かけました。

 

当日は算数の授業でした。先生が教壇から指示します。「おはじきと教科書とノートを出しなさい」。指示に従い子供たちは一斉に動き出しますとはならずに、一部(26名中7~8人)の子供たちは先生の指示などどこ吹く風と思い思いのことをしています。わが子はそっちのけで先生はどうするのだろうと見ていると、やおら教壇から降り立ち、子供たちの机の間を回り始めました。用意できていない子の所まで来ると、再度指示を出します。「おはじきと教科書とノートを出しなさい」。これを出来ていない子の人数繰り返すと、ようやく先生は教壇に戻り授業を始めました。

 

私の疑問は「そんな授業の進め方」を見た時に氷解しました。小学校は指示を聞かない子供を放置している…が私の正直な感想です。教え育てているとはとても言えません。話を聞かなくなったのではなく、既に話を聞いていない子供たちですから。「放置している」に件の先生なんかは反論するんでしょうけど、授業の準備をしなかった子供たち一人ひとりに再度指示を出すということは、話を聞かない習慣を植え付けているに他なりません。最初の教壇からの先生の指示を聞かなくとも、不都合があれば先生(大人、上司)が後でまた指摘してくれる-という習慣が強化されるわけです。

どこでもこんな授業の進め方なのかと何人かの人に聞いてみましたが、間違いなくそういう風に授業をする先生方は存在するようです。それがどれくらいかはわかりませんが、叱らずに丁寧に根気よく教える事だけが教育だと勘違いしている残念な人は増加中のようです。

(さらに…)


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