京都大原記念病院グループリハビリスタッフのあんなことこんなこと

こんなこと

岩崎

声が出ない

2012年2月28日(火)

お話大好きの私。

なんと声が出ない。体も頭も元気、喉が痛いわけでもなく、ただ声が出せない。

朝起きて何か喉に違和感はあったものの痛みがないから気にも留めず。

『おはよう』と挨拶した時、声がない。あれ?

大きな声を出そうとしても、空気がただただ漏れていくだけで音にもならない。

顔を見ながら会話をする時はジェスチャーで何とか乗り切れるが、電話となるとジェスチャーは通用しない。

声を振絞り話をするが、言葉にならない、伝えきれない、いつもより疲れる。

 

つらい。

                          つらい。

        つらい。

 

この時ほど電話文明が疎ましく思える。

であればコミュニケーション手段はトーキングエイド? メール? iPad? 

どれもこれも一長一短でコミュニケーション負担+その手段と選択を考える事で脳へにストレスをかける。

いつもの事がいつもの様に言えない、伝わらない。

しまった、

こんな事であれば機械が苦手で避けて通ってきた事を後悔しました。

言語の障害を持たれている方の気持ち・その負担・その苛立ちと腹立たちさ、少しは分かる様な気がします。

障害を受容することは難しい事かもしれません。

しかしながら、今からでもいくつかのコミュニケーション手段や方法を多く身につける事は良いのかもしれません。

機械は苦手と言わずに取り組んでみる事も大事です。

そんなこと

土井

印象に残る言葉①

2012年2月28日(火)

私が若かりし頃に通っていた高校では、

年に1〜2回、特別授業がありました。

それは、

学校から徒歩10分以内のところにある市民会館で、

演劇やミュージカル、講演などを聞くという授業でした。

といっても、

高校生の私には説教くさいと感じるような内容ばかりで、ほとんど覚えていません。

そんなさほど興味が無かった特別授業の中で、

強く印象に残っているフレーズがあります。

 

あるとき、

交通事故かなにかが原因で障がいのある方が講演に来られました。

(すみません。高校生の時なので記憶が定かでありません)

その方は、

冒頭の挨拶としてこんなことを言っておられました。

「こんにちは!私は○○です。」

「ここから皆さんを見ると、私と同じように障害を持った人が1/3以上いますね。」

・・・!?

「何を言っているの?とみんな思っていますよね」

「でも、眼鏡やコンタクトをしている皆さんは、私と同じ障がい者です」

「皆さんは、眼鏡を使わないとちゃんと見ることが出来ない、

私は、この車いすが無いと動き回ることが出来ない、同じですよね」

「要は、自分の身体では出来ないことがあって、これを障がいといいいますが、

それを道具でなんとかしている、ただそれだけなんです」

「障がい者を、外国人や宇宙人のように遠い存在だと思っている人も多いようですが、

みなさんにとって、とっても身近なことなんです・・・」

 

「メガネやコンタクトの人は障がい者」

頭に「ガツン」と響き、

今までの考え方をひたすら反省したこと、今でもよく思い出されます。

 

バリアフリーやユニバーサルデザインなど少しずつ住みやすい環境に進んでいますが、

心や行動では、まだまだ見直す必要があるように思います。

障がい者という言葉で特別扱いするのではなく、

メガネやコンタクト、杖、そして車いすが生活に必要な人として

身近なところから考えてみませんか?


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