勉強で選ぶの?
2012年6月10日(日)
就職説明会など学校で行われたりし始めて、
今年で卒業の方はそろそろ就職を意識していますでしょうか?
私も就職説明会に出かけたり、就職見学の対応をしたりするシーズンになってきたと
感じています。
そこで、
よく学生さんに、勉強できそうだから見学に来たと言ってもらったり、
勉強会ありますか?と聞かれたり、
この「勉強」って言葉は学生にとっては
「勤勉」・「真面目」・「頑張る」などをイメージする言葉かもしれません。
しかし、
専門職として働く身にとっては、
「勉強」=「自主トレーニング」かもしれませんが、「仕事」ではありません。
どちらかというと「趣味」や「遊び」です。
健康のためにジョギングするのは結局「趣味」や「遊び」のカテゴリーです。
だからこそ、日々続けられるし、真剣にできるから、
効果的に体を使えて、健康も維持できるんです。
「趣味」や「遊び」として勉強できる人は、
趣味や遊びを生かして仕事をさせてくれるところを選んだらいいと思います。
卒業したら勉強する気がない人は残念ながら、どこにも合う職場はないと思います。
勉強は最低限続けないと、その職業人として歩めません。
勉強を職場に望んではいけません。
職場は経験をつむ事はできますが、
学び舎ではありませんから、
教えて欲しければ、学校に再度通うなり、誰かにお金を払って講習を受けてください。
探せば、いろんな勉強会や講習会が年中どこかであります。
当院でも、
学校のように教えることはありません。
経験を積むことは出来ますが、経験の濃さは人それぞれ(あなたしだい)です。
勉強は、する気になったらどこに勤めていてもできます。
情報もインターネットなど情報網が発達している今、どこでも情報はキャッチできます。
学校を選ぶのは、勉強をするためですが、
職場を選ぶのは、仕事するためにどの職場がいいのかしっかり選んでください。
学校と選び方が一緒じゃあダメですよ。
学会
2012年6月09日(土)
京都病院学会が開催されます。
リハビリテーション部からは2演題発表予定です。
この日に向けて何ヶ月も前から地道に取り組んでこられ、いよいよ本番の日が近づいて参りました。
その前に・・・
リハビリテーション部で事前発表(練習)がありました。
発表慣れしてないせいか、一心不乱で発表されていました。
今まで取り組みの苦労があるためか、何とか質問に答えようと努力して逆に追い込まれてしまう場面が見られます。
いわゆる想いが強いのでしょう。
しかしながら練習のおかげか、今は肩の力が抜けて丁度よい感じとなりました。
※発表者の方、当日は落ち着いていきましょう。
治療や訓練も同じです。
実習生の時、
評価してプログラムを立案するのですが・・・なかなかうまくは行きません。
何回も何回も修正して頂いて、そしてやっと訓練開始。
初めての訓練は力が入ってしまい、想い通りに動かす事もできず手に額に汗がやけに吹き出る。
汗を悟られまいとして汗を抑えようとすると、さらに吹き出る。
そんな悪循環を経験しました。
間違い、何回も修正したプログラムだから出来るはずだ、と想いだけで訓練していた事を思い出します。
しかし、
そんな中でも、私に付き合ってくれた利用者の事は今でも忘れてはいません。
今でも感謝しております。
あの時にあの経験があるからこそ今の私があり、時に懐かしくもあります。
想いが強いことは悪い事ではなく、その時の事をしっかりと刻み込むからこそ、しっかりと思い出す事もできるのではないでしょうか?
今では、あの時の想いは、
『初心忘れるべからず』となっております。
先輩が来る
2012年6月08日(金)
今日は20数年前、当院退職後リハビリ養成校で教員をされている私の先輩理学療法士(PT)さんが実習地訪問(当院で実習中の学生さんの様子や実習経過の確認のため)に来られます。
はるばる東京からの訪問です。
いろんな学校の先生とのお話しやこれまで当院に来た学生さんをみて思いますが、最近の学校の先生は本当に大変そうです。
先輩PTさんや私がリハビリ学校を目指した時は、学校そのものが全国に40数校しかなく養成校が1校もない都道府県がいくつもありました。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士という資格はもちろんのことリハビリテーション自体が『何?』っていう知名度のない時代です。
なので、
リハビリ養成校に通う学生の殆どが『理学療法士(作業療法士や言語聴覚士)になりたい!』とリハビリの専門職に希望を持ち学校に行っていたと思います。
しかし、当時の5倍以上の養成校が存在する現在。。。
中にはとりあえず行けそうな学校だったから受験したとか、受験したら合格したんで学校に行っている・・・という学生さんも少なくないようです。
だから、学外研修である評価実習や臨床実習に行って
実習先の施設のセラピストに「この仕事をしたいのかどうかわからない」とか「理学療法士になりたいと思ってない」と悪びれる様子もなく言い退ける学生さんがいたり、実習の大変さに『こんなに大変とは思わなかった!』と嘆いている学生さんも少なからずいます。
まぁ、こんな学生さんばかりではありませんが、
どこの施設のセラピストも患者様のことを考えることのできる、リハビリテーションのできる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士になって欲しいと実習を引き受けています。
だからこそ、
今、学校選びを悩んでいる学生さんへ、
大学や専門学校を選択する時に
その学校に行ったら何が出来るのか・・・
その学校に行って自分自身が何をしたいのか・・・
しっかり考えて選択して下さいね。
家に帰る その2(あるいは、だいじなこと その3)
2012年6月07日(木)
今回私のブログは通算40回です。月平均6回の書き込みはネタ探しに大変かと思っていましたが、大変なのはネタではなくどう表現するかというところでした。書きたいこと言いたいことは明確なのですが、誤解のないように説明にこだわれば冗長になるし、簡略に過ぎると何が言いたいのかわからなくなるし…。今までに途中まで書いてうまくまとめられずにお蔵入りさせている話題がいくつもあります。私の中では書きたいことははっきりしているのですが、まとめられないというのは「時期ではない」という事かと今は仕舞っています。そういう話題もいずれ日の目を見ることもあるでしょう。
前回は家に帰るのが難しい患者さんについて書いてみました。
今回は患者さんの障害の程度も軽く、ご家族の受け入れも良く、在宅生活の準備さえ整えばすんなり帰れそうな(帰れた)場合について書いてみます。
時々スタッフからの症例報告で「試験外泊の結果、ご家族が(介護を)頑張って何とか在宅復帰いけそうです」と聞くことがたまにあります。患者さんの帰宅には前向きでも、介護に不安を感じていたご家族も、退院前の外泊でやっていけることがわかったと。
スタッフだけでなく患者さん本人もご家族も、数ヶ月の試行錯誤の末の自宅退院目前ですから、試験外泊がうまくいったと思うのも無理からぬところです。
ご家族が介護を「頑張って」というところに私は不安を感じます。介護というのは専業主婦の家事と一緒で休みがありません。介護の程度にもよりますが場合によっては1日24時間、1週7日間、1ヶ月30日、1年365日介護を続けなければなりません。たった一晩「頑張った」からその後の在宅生活を送れると考えるのは早計でしょう。 (さらに…)
残念なこと
2012年6月06日(水)
私は小さい頃から姿勢が悪い・歪んでいるといわれる子でしたが、
両親と本人は気にすることなく普通に育ちました。
18歳の頃、頸椎の曲がりかたなどが特殊だと診察されたのを皮切りに、
後に脚長差が3cm以上とか、背骨が側弯しているとか、
頸椎だけでなく、背骨全体が特殊な曲がりだとか診断される度、
今は症状が出ていないけど、怪我で発病するだろうから、
気をつけるようにといわれていました。
10年ほど前、スノーボードで狭いコースに立つ人を避けて転倒したとき、
頭から突っ込んだことで首を痛めてしまい、
それ以降、体に負担をかけると、まず首に負担がかかるようになりました。
姿勢を直すように気をつけたり、トレーニングしたりしていますが、
以前よりも、症状が年々出やすくなっている気がします。
最近、第3子が寝転んだ姿勢で頭を持ち上げることが増えてきたので、
自分も寝そべって同じような姿勢で遊んだり構ったりするのですが、
この姿勢が一番辛い。
頭を微妙に持ち上げる角度が一番負担がかかっているようで、
首すわりがもう少し・・という我が子よりも
自分の首すわりが劣っているようです。
5年前の第2子の頃は辛かった記憶はありませんし、
どんどん衰えているのかもしれません。
できることもできなくなりつつある自分に驚くとともに、
自分の体の変化には、自分では気づきにくいことを実感しました。
できなくなる前に気づいて、維持することが大事ですね。
ゴールは無いけど…。
2012年6月05日(火)
リハビリを続ける中で、皆さん終わりがない気がしませんか?
終わりが無いと思えば、なんとなくやり続けるのが嫌になりませんか?
それは、そのとおりです。
だからこそ大事なことがあります。
それは、目標です。
目標があると目標まで我慢も出来ます。
目標があると一先ず達成することが出来ます。
そして、
目標を立てる上で大事なことは、
目標を小さく刻むことです。
やり続けるのが嫌にならないための目標が、
長い期間頑張らないと出来ない目標では、
結局嫌になります。
だから、もちろんリハビリをする上で長期戦の目標はあると思いますが、
自分なりの目標をもう一つ、
「一週間で○○をこの方法でできるようになろう!」
ぐらいのものを決めて、
する前に“声に出して”誰かに言ってみましょう。
思っただけでは、自分の心に負けてしまいます。
声に出した宣言はきっと自分の背中を押してくれます。
周囲の方もあなたの気持ちが分かって、協力しやすくなります。
「□□□やってみせるぞ!」と宣言しませんか?
いつもより気持ちに、張りが出ますよ。
家に帰る(あるいは根付く)
2012年6月04日(月)
今年もリハビリテーション部の求人資料が完成しました。一般の方には目にふれる事がないでしょうけど、裏表紙には「合言葉は、いえにかえろう」と書かれています。
33年も前になりますが、学校の球技大会の最中に骨折をしました。足が左脛の真ん中からあらぬ方向に折れ曲がりました。
すぐに救急車が来て、救急病院へ担ぎ込まれました。
骨折の整復(骨折端の修正)に1週間、プレート固定術後抜糸までに1週間、ギプス固定のまま4週間を経て退院しました。
いつも通りに学校へ出かけたつもりが、いつも通りではない骨折で帰宅まで6週間を要しました(帰宅時には膝から下にはギプスが巻かれていましたが)。
病院に担ぎ込まれた時、考えていたのは「早いところギプスを巻いてもらって家に帰る」それだけでした。当時骨折治療に対する知識がなかったとはいえ随分とお手軽に考えていたものです。まさか突然6週間も家に帰れなくなるとは想像もつかなかったのです。
6週間思うままに動けなかった事もあり、まだ10代の若さでも体力の低下は歴然とありましたが、それでも若さのおかげでリハビリをする事もなく家に帰れました。
京都大原記念病院も、ある日突然の脳卒中や骨折で、着の身着のまま意識も確かでない状態で病院に担ぎ込まれ、転院してきた患者さんで一杯です。
私は家に帰れましたが、若年者の単純な骨折と違うのは、在宅復帰率7割余りと言う数字が物語っています。単純な骨折であっても、ほんの軽い麻痺であっても、加齢に伴い元通りの生活どころか、家に帰れるかどうかさえ難しくなります。
当院の場合3割弱の方が家に帰れなくなります。帰れない理由はさまざまですが、帰れない場合のその後の選択肢はそれほど多くありません。
老人保健施設か、(養護、特別養護、軽費、有料)老人ホームか、グループホームか、高齢者専用集合住宅か。 (さらに…)
元気100倍
2012年6月03日(日)
今日は日曜日。
いつもよりご家族やお見舞いの方が多く来られています。
晴天ではありませんが、暑くも寒くもないこの時期は絶好のおさんぽ日和です。
施設の周りをお見舞いの方と一緒にお散歩されている患者様や施設内で一緒に過ごされている患者様。
やはりみなさん良い表情されています。
お子さんやお孫さん達とお話されているお顔は、リハビリ中にはあまり見ることのできない『とびっきりの優しい笑顔』です。
先日、病棟で看護師さんと話していたら『家族が来ない!』と怒っている患者様がいらっしゃいました。
スタッフはお話を聞き対応しているのですが、なかなか怒りは収まりません。
ご家族はお仕事をされていたり、いろんな事情があって来れないことは前もってお話されており、その時は納得されていたようですが、日が経つにつれ不安や寂しさが募ったのではないかと思います。
元気な人でも知り合いがいない所では不安や寂しさを感じます。
病気や怪我で気持ちも落ち込んでいると元気な人以上に不安や寂しさを感じるのではないでしょうか。
怪我や病気で入院し、
一人で入院生活をされ不安や寂しさを感じている患者様にとって、
ご家族とのひとときは何ものにも変えられない『元気100倍になる栄養剤』かもしれませんね。
ゆがんだコップ
2012年6月02日(土)
また、ちょっと変わり物をご紹介です。
これは、陶器のコップです。
このコップはちょっと変わった形をしています。
横からみると斜めになっています。
このコップ、以前ご紹介したバリアフリー展に昨年も行ったのですが、
その時に実物を手にとって、
飲む真似をしたら、今までになく楽だったので、その場で買っちゃいました。
このコップは、テーブルから取る時と、テーブルに置く時に、
いつものコップのつもりですると斜めになって、あれれ…、となりますが、
こればかり使っていると、それには慣れて、
このデザインの恩恵に預かることができます。
同じようなコンセプトの物はいろいろあります。
その中でも癖は強いですが、私にはこれがフィットしました。
今日もこのコップで晩酌しよーっと。
肴は何がいいかな?
医療現場での節電
2012年6月01日(金)
この夏、原発が稼動するか否かのお話はありますが。
医療現場の節電
医療現場での節電は、なかなか厳しいものです。
機材を止める事も、
温度調節する事も、
電気を消す事も、
24時間体制の環境が必要でありその様な現場なのです。
ましてや停電は命取り。
確かに自家発電等で緊急対応はできますが、すべては困難。
この時ほど電力使用の優先を確認しておく事は非常に大事。
改めて思う事は、震災に遭われた病院等では大変であった事と思います。
生命を繋ぐ電力を確保する事。
手術室(照明ならびに器材等)
生命維持装置(呼吸器等)
福祉器具(電動で操作するもの)
障害をお持ちになりながらも在宅生活なされている方々、必要な電力は確保できたのでしょうか?
生命維持装置を必要とする方
電気で操作する福祉器具を必要とする方
家族も本人も恐怖であったのではないでしょうか?
今年の電力供給は、昨年度によりは厳しいとお聞きしております。
その様な状況です。
そうした中でもできる事はないでしょうか?
停電に対応すべき蓄電器を設置する事?
それよりも、その様な方々が安心した在宅生活を送れるように私たちも節電に協力していく事と思います。